潜在保育士 保育士の再就職支援のための制度一覧
2023年10月5日更新
待機児童解消のため、ここ数年、国は本腰をいれて様々なプランに掲げています。
その中でも重要な位置づけにあるのが、潜在保育士の再就職支援です。
潜在保育士とは、保育士として登録があるのに保育士として勤務していない人を指し、
平成25年度にはその数は79万人に上るとされています。
保育士が再就職をためらう理由と、それに対応する施策
結婚や出産、他業種への就職などでいったん保育の業界から離職した保育士が再就職をしようとする際、問題となることはなんでしょうか。
給与面への不満
保育士側からすると、まず、給与への不満が挙げられます。
そもそも他業種への就職を選んだ人の多くが、給与面での不満がきっかけでの転職となっています。
これについては、潜在保育士確保だけの問題ではなく、保育士全体としての問題となっており、ここ数年、独自に賃金を上乗せする自治体が増えてきました。
また、家賃補助や、保育士自身のお子さんの保育料補助などで全面的にバックアップしてくれる自治体も出てきました。
しかしこれらは自治体間で大きな差があり、首都圏の保育士の方がかなり優遇されている感は否めませんね。
再就職者のための金銭面での補助
金銭面での不安から、再就職に踏み切れない潜在保育士のために、各自治体は
- 家賃補助
- 保育士就職準備金貸付
- 保育士保育料貸付または補助
などをして再就職者を増やそうとしています。
家賃補助については、東京都などで最高8万2千円までの補助がなされています。
保育士就職準備金貸付
保育士就職準備金貸付とは、再就職しようとする保育士さんに就職準備のための資金を最大40万円貸し付けるというものです。
ただし、貸付とはいっても、2年以上勤務すれば返済免除となります。
また、今年度から要件が緩和され、週20時間以上勤務すれば対象となる自治体が増えました。
つまり、1日7時間勤務として週3日のパートでもOKということになります。
長く勤められるパート先をお探しの方にも是非利用して欲しい制度です。
この制度は家賃補助とは異なり、自分で役所や社会福祉協議会などに申請することで受けられます。
自治体によって、細かな要件が異なりますので、詳しくは各自治体にお問い合わせ願います。
以下の自治体では週20時間以上勤務で40万円貸付となっています(随時追記します)。
(都道府県名をクリックすれば詳細が見られます。)
山形県、茨城県、福井県、岐阜県、岡山県
貸付金額が20万円となっている自治体は
山梨県、宮崎県などです。
未就学児を持つ保育士のための保育料の一部貸付制度
同様に、未就学児を持つ保育士さんには、保育料の一部貸付として保育料の半額(月額2.7万円まで)を貸し付ける制度もあります。
こちらも、保育士さん自ら申請が必要ですが、要件が自治体によって異なります。
週20時間以上勤務で2年以上勤続すれば返済免除となるところは、
茨城県、山梨県、岐阜県、宮崎県
などがあります。
未就学児を保育園の預けて再就職する保育士さんには是非利用して欲しい制度です。
保育士の再就職 離職期間の長さからくる不安
もう一つ、潜在保育士が再就職する際にネックとなるのが、離職していた期間が長かった、または経験不足から
ちゃんと勤められるかどうかという不安です。
この点についても、各自治体でハローワークなどを通じてマッチングを強化したり、研修制度を設けたりしています。
まとめ
潜在保育士確保のための制度は色々ありますが、こういった制度の申請から求職活動の全てを自分でやろうとすれば大変かも知れません。
転職支援サービスのコーディネーターに相談して、進めることも一つの手です。
また、保育士専門の転職フェアなどに参加することから始めるのもおすすめです。
どのフェアも子連れでも気軽に参加できますので、再就職をお考えの方は一度足を運んでみることをおすすめします。