保育士資格をより活用する 保育士資格を生かせる仕事

保育士に人気のおすすめ資格 放課後児童支援員資格とは

2023年5月10日更新

学童クラブ放課後児童支援員の資格 保育士

保育園以外で保育士さんに人気の勤務先のひとつが
放課後児童クラブです。

放課後児童クラブで働く職員の資格として放課後児童支援員が2015年に定められました。

放課後児童クラブでは児童の人数に対し一定数の放課後児童支援員の配置が義務付けられています。

この放課後児童支援員は保育士資格保有者にとって非常に取得しやすい資格となっています。

資格の概要、取得の方法などについてまとめました。

注意:放課後児童支援員と児童指導員は名称は似ていますが
内容は異なります。
児童指導員についてはこちらの記事にまとめています。

保育士と児童指導員の違いとは 保育士から児童指導員になる?

放課後児童支援員と保育士の関係

放課後児童支援員とは

放課後児童クラブは地域によって学童保育とか児童クラブなど様々な呼び名がありますが
小学校の放課後や長期休暇中に子どもたちを預かり遊んだり学んだり様々な生活をする場です。

以前は放課後児童クラブで子どもの世話をする職員に対し特に資格は不要でした。

しかし近年ますます利用希望者が増加し、拡大していることを背景に
クラブの一定の質を確保する観念から設置されたのが
放課後児童支援員
という資格なのです。

 

厚生労働省の基準によると
放課後児童支援員は1単位(児童約40人)に対し最低二人以上(放課後児童支援員が一人と補助員一人でも代替可)
必要とされています。

ご参考>>>【厚生労働省】放課後児童健全育成事業について

放課後児童支援員の資格は?

この放課後児童支援員の資格はそのような名称の国家資格等が存在するわけではなく
一定の要件を満たした人が都道府県で行われる研修を受講し
修了することで認定されます。

 

放課後児童支援員の研修を受けられる要件は以下のいずれかに該当する人です。

  • 保育士の資格保有者
  • 社会福祉士の資格保有者
  • 教員免許保有者(幼稚園教諭含む)
  • 大学または大学院で社会福祉学,心理学,教育学,社会学,芸術学若しくは体育学を専
    修する学科又はこれらに相当する課程修了していること(外国の大学でも可)
  • 高卒以上で2年以上児童健全育成事業に類似する事業に従事した者
  • 5年以上児童健全育成事業に従事した者

ですので
保育士の資格があれば実務経験に関係なく
放課後児童支援員となるための研修を受けることができます。

研修内容と保育士に有利な点

放課後児童支援員研修は各都道府県単位で実施されます。

現在放課後児童クラブに勤務している人は勤務先がある場所で研修を受けるのが基本です。

また、現在勤務していなくても居住地の研修を受けることも可能です。

 

研修内容は令和3年度の東京都を例にとると4日間で以下の16項目を学びます。

  • 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の理解(4.5 時間・90 分×3)
    • 1 放課後児童健全育成事業の目的及び制度内容
    • 2 放課後児童健全育成事業の一般原則と権利擁護
    • 3 子ども家庭福祉施策と放課後児童クラブ
  • 子どもを理解するための基礎知識(6.0 時間・90 分×4)
    • 4 子どもの発達理解
    • 5 児童期(6 歳~12 歳)の生活と発達
    • 6 障害のある子どもの理解
    • 7 特に配慮を必要とする子どもの理解
  • 放課後児童クラブにおける子どもの育成支援(4.5 時間・90 分×3)
    • 8 放課後児童クラブに通う子どもの育成支援
    • 9 子どもの遊びの理解と支援
    • 10 障害のある子どもの育成支援
  • 放課後児童クラブにおける保護者・学校・地域との連携・協力(3 時間・90 分×2)
    • 11 保護者との連携・協力と相談支援
    • 12 学校・地域との連携
  • 放課後児童クラブにおける安全・安心への対応(3 時間・90 分×2)
    • 13 子どもの生活面における対応
    • 14 安全対策・緊急時対応
  • 放課後児童支援員として求められる役割・機能(3 時間・90 分×2)
    • 15 放課後児童支援員の仕事内容
    • 16 放課後児童クラブの運営管理と運営主体の法令の遵守

確認した限り他の都道府県も同じカリキュラムで実施されています。

このうち保育士・社会福祉士・教員免許保持者には資格ごとに免除科目があり
保育士なら上記の子どもを理解する基礎知識 4~7の4科目の受講が免除されますので研修は実質3日で済ますことが可能です。

 

この点でも放課後児童支援員は保育士にとってとても取得しやすい資格となっています。

 

ただ都道府県によっては積極的に免除科目も受けることが推奨されています。
保育士にとっても一番興味がある分野なので受講して学びを深めるのも良いですよね。

これらの研修は無料で受けることができ
すべて修了すれば認定証が発行され放課後児童支援員の資格保持者となることができます。

また、不測の事態等により一部の科目のみ修了した場合も研修が実施された翌年度末までを有効期限とし
受講していない科目のみ有効期間内に修了することで資格認定されることとなっています。

ご参考>>>【東京都】令和3年度東京都放課後児童支援員認定資格研修追加クールについて

保育士なら実質3日間の研修で取得できる放課後児童支援員の資格

以上のように放課後児童支援員の資格は保育士資格保有者なら
無料で実質3日間の認定資格研修を受講することで取得できます。

放課後児童クラブでは40代50代60代の方が多く活躍されています!

子育て中など様々な事情で保育士として勤務していない潜在保育士の方にもおすすめの資格です。

園児も可愛いですが小学生だと園児とはできないような会話も弾んでまた楽しいですよね😊

現在放課後児童クラブで働いていない人でもお住まいの都道府県で研修申し込みが可能ですので
受講してみてはいかがでしょうか。

-保育士資格をより活用する, 保育士資格を生かせる仕事