保育士試験に合格した後どうしてる? 就職先を決める情報源や勤務実態など 東京都の調査から
2021年11月19日東京都では5年に1度その期間に登録した(書換等含む)保育士さんを対象に
大規模な調査をしています。
その調査結果によれば保育士試験を受けて保育士となった人が約4割
大学や専修学校などの保育士養成施設を卒業して資格を取得した人が6割となっています。
学校を卒業して保育士となった人の多くは卒業した学校が就職先を決める際の情報源となっていますが
保育士試験に合格した場合は就職先を決める主な情報源はどこなのでしょう?
また合格しても保育士として就職していない人はどれくらいいるのでしょう?
その理由は?など
最新の調査結果からまとめています。
参考リンク>>>【令和元年5月公表】平成30年度東京都保育士実態調査報告書
保育士試験合格後 就職する際に利用するのは転職サイト等の民間支援サービスが最多
最新の調査結果の有効回答数のうち保育士試験に合格して保育士登録した2962人が就職する際に情報源として活用したものをまとめたのが以下のグラフです(複数回答)。
保育士養成施設を卒業した人の多くは就職するにあたって卒業した学校のサポートを受けていますが
それに対し保育士試験に合格して資格取得した保育士さんの主な情報源は
転職サイト等の民間職業相談サービスが第1位となっています。
2位はハローワークかと思いきや、意外に多いのが友人(または先輩等)の紹介です。
知り合いが保育士という方も多いのかもしれませんね。
以下、ハローワーク、市町村(公立施設に入所する場合など)、保育士支援センターと続きます。
その他には民間の職業相談窓口(直接訪れて相談するもの)などが含まれます。
やはりネットで気軽に求人を見ることができる転職サイトが実際使い易く人気なのが伺えます。
保育士試験に合格後 保育士として働いていない人の割合とその理由
保育士試験に合格後、現在保育士として勤務している人は49.8%、
過去に勤務していた人は10.4%、
勤務経験がない人は39.8%です。
実に4割の人が保育士試験に合格しても保育士として働いていないのですね。
これは専修学校や短大を卒業して保育士になった人は8割以上が保育士として勤務経験があるのと対照的な結果となっています。
試験に合格したものの一度も保育士として勤務していない理由としては
- 幼稚園教諭として就職した
- 希望の条件に合うものがなかった
- もともと勉強のために資格をとったのですぐに勤務するつもりはない
- 家事育児に専念
などの理由がありました。
このうち幼稚園教諭として就職したというのは保育士養成施設を卒業した人に多い理由かと想像されます。
この質問については保育士試験に合格した人とそれ以外で分けた集計結果が発表されていません。
この点も試験合格者と養成施設卒業者と分けてデータを見てみたいですよね。
保育士試験に合格して保育士登録した人の勤務形態はパートが最多
保育士試験に合格して現在保育士として勤務している人の勤務形態は
以下の通りです。
正規職員よりパートや派遣等の契約職員の割合が若干高く
パートタイマーが47%と最多になっています。
これに対し大学で保育士資格を取得した人の9割は正規職員となっています。
保育士試験に合格して保育士として勤務する場合は柔軟な勤務形態を望む人が多いことがわかります。
これらの結果を見ると保育士試験は今すぐ勤務したい!という方以外の受験も思っていたよりもずっと多いことが伺えますね。
いくつになってもチャレンジですね!